小池はやめろ! 日本帝国主義とたたかう帝都労働者の会

小池百合子都知事や、継続する日本帝国主義に反対しています

小池都知事の関東大震災虐殺歴史歪曲への座り込み抗議@都庁前

小池百合子(こいけ・ゆりこ)都知事が、関東大震災に際する朝鮮人虐殺に関して歴史修正主義的な態度を取っている。私たちは、これに対して、東京都庁前にて抗議の座り込みを行う。

 
場所:東京都庁第一庁舎前北側(新宿中央公園ナイアガラの滝手前)
時間:9月5日(火曜日)14時から18時半
次回以降の予定:下記

 関東大震災時、朝鮮人、中国人、地方出身日本人、聾者(ろうしゃ)、アナキスト社会主義者その他の人々が官憲や一般日本人民衆によって虐殺されたことは否定しようのない事実である。ところが小池は、記者会見での「関東大震災の朝鮮人犠牲者の追悼式への追悼文送付に関して。歴代の知事は追悼文を送ってきたが、今年から知事が送ることを取りやめるという。知事はどのような考えで追悼文の送付を取りやめると決定したか」との質問に対して、「関東大震災で犠牲となられた全ての方々への追悼の意を表したところでございます」と答える。
 この発言はどう解釈されるべきか? 「全ての方々」に虐殺された者たちは含まれるのだろうか? 仮にそうだとしよう。たしかに、震災やその後の火災によって多数の死者が出たことは痛ましい出来事であり、追悼は当然のことである。しかし、自然災害と虐殺を並置することはできない。性質が異なる。これを一緒くたにすることにどのような問題があるだろうか?
 最近の事例をヒントとしよう。アメリカ合衆国においては、警官が黒人を射殺することが日常である。これは以前からそうであったがスマホなどの普及によって記録が容易となり、SNSで拡散されることで広範な民衆の怒りを換気した。そこで、「ブラック・ライヴズ・マター」(黒人の命は軽くない)というスローガンのもとに、抵抗運動が盛り上がっている。これに対して、白人至上主義者は答えるーー「オール・ライヴズ・マター」(全ての命は軽くない)と。黒人の命が無価値とされていることに対抗する言葉を簒奪し、黒人の命を守れという運動を無効化しようとするものである。小池が災害の死者と虐殺された者を並置するかのように「全ての方々」と言うのにも、似たところがある。
 あるいは、虐殺の事実を否定するのか? 小池はこうも述べる。「いろいろ歴史の書の中で述べられている。さまざまな見方がある」。たしかに、民主的な社会を築いていく際に、多様な「見方」が尊重されることは重要である。しかし、例外がある。たとえば、宇宙物理学者が、「月には地球より発達した文明がある」と主張する者と大真面目に議論したとしたらどうだろうか? 本来、後者は相手にさえされるべきではない。両者は等価な「見方」ではなく、事実と完全なデタラメである。虐殺があったかなかったかということも、「さまざまな見方」にしてはならない。虐殺は、あった。
 そもそも、日帝大日本帝国)は19世紀より朝鮮半島を含む諸外国への侵略を開始し、やがて植民地化した。中国や台湾、その他の地域も侵略した。そうした地域の民衆は、そのような事情のもとで関東にいた。そして、朝鮮人や台湾人らは「二級日本人」として、また中国人も、植民地主義的な差別の対象であった。
 そのような差別感情を背景として、官憲は朝鮮人らを虐殺し、日本人一般民衆にも虐殺を扇動した。民衆も扇動に応じてか、あるいは自らの差別心に基づいて、殺した。
 この、歴史的に確認されている事実を小池は否認するか、曖昧にしようというのか? おりしも、朝鮮民主主義人民共和国および在日朝鮮人への憎悪が世に溢れている。これもまた、官民一体のもので、いわば現在進行形植民地主義である。日本は、1945年の敗戦以降も、植民地主義と決別することはなかった。現代の朝鮮への「経済制裁」や、韓国に対する「慰安婦像」撤去要求もその延長線上にある。国内においても、言いがかりとしか表現できない口実で朝鮮総連や民族団体への弾圧が行われている。都知事と言えば、石原慎太郎(いしはら・しんたろう)の「三国人発言も記憶に新しい。朝鮮学校は国の高校就学支援金制度(「無償化」)から排除されている。東京都も、自治体としての補助金を停止している。また、小池は前都知事の約束にも関わらず韓国人学校への土地提供を反故にした。
 民衆レベルでも、排外主義が盛んである。メディアはこれに対して、一定の批判的な報道をしている(「北朝鮮」悪魔化を煽りつつ)。しかしそれは、外国人をただ「被害者」化するものにとどまっているところはないだろうか? そうではない。これは、抑圧者-被抑圧者という関係の中で起きていることなのだ。ただ「被害者」を助けようということにしてはならない。日本国家と日本人民衆の抑圧者性をどうにかしなければならない。
 この第一次声明を書いている私たちもまた日本人である。そして、そのような日本国家や日本人民衆に公然と敵対することを表明する。その、ごくごくささやかな試みとして、私たちは都庁前に座り込む。
 私たちは歴史の専門家ではない。虐殺についても多くを知っているわけではないし、間違いもあるだろう。だがこれだけは確信をもって言おう。虐殺はあった。そして、小池らのおそらく意図的な歴史忘却も、それと連動としている現在進行形の植民地主義にも対抗しなければならない。
 関東大震災後、朝鮮人、中国人、台湾人、地方出身者、聾者、アナキスト、社会主義者らは、官憲と日本人民衆によって虐殺された。これは事実だ!
 
上記のように、座り込みは5日に行います。次回以降の予定は、このブログにて決まり次第お知らせします。
 
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